風紋、波紋、水紋、地層、年輪・・・
それらは線の重なりとなり集積して自然の造形を織り成しています。
波動のように、呪文のように広がる文様は無意識のうちに感性の領域に存在していると思います。
自然の現象から創りだされる文様は無限に異なり、普遍性があります。
この周波とも言うべき天の啓示を創作の手法として取り入れ今後も研鑽したいと考えています。
テーマ【祈り・呪術性・万物に宿る神について】
縄文期の人々は、命の再生を信じて土偶を作り、そして祈りました。
巫女が大自然(神)からの直感(天啓)を人々に伝えました。
海、山、川、抗う事のできない自然の摂理に対して、畏敬の念を持ち神格化して奉る文化を形成していったといいます。
花が咲き、実がなること、人もまた再生する仕組みを持つことを理解していました。
生命を支えている仕組みを経験的にも直感的にも自然の力を深く理解していたといいます。
大自然の全てのものに神が宿ると思うことは理解できます。
日本人のものを大切にする精神“もったいない”はこの時から始まっていたと思います。
周波、或いは波動に宿るもの。
たとえば、それは
風の悪戯のように
ときには水の吐息のように。
知らぬ間に心に忍び寄ってくる
無限に打ち寄せる波のように。
何億年ものときを経て
DNAに刻まれた幾千本の線の果ては
獣たちの夢の彼方へ吸い込まれていく。